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リアキャップをアルミ削り出しで作る(製品試作)

前回市販のマウントアダプターを改造して製作しましたが、今回はオリジナル部品での試作です。問題点や生産性を改善して製品化を目指します。

先ず前回の構想試作で気になっていた点の改善をします。マウントの無意味な穴は市販品の流用だったので仕方がありませんが、ロックを解除するボタンが何とも色気がありません。ロックレバーとボタンが一体の方が当然安いのですが、別体のサムピースを設けることで、なんとなく豪華な感じにしました。

左が構想試作品、右が今回の製品試作品

またこのサムピースの形状も四角いボタンというより、キャップの外径にならう様な円径の方がカッコイイと思い、円筒状から切り抜いた形状としました。

アルミ削りだしのサムピース。販売品も同様の予定です。

気を使ったのはマウントの厚みです。厚すぎるとレンズの生産時期や加工メーカーによって入らない状況が発生します。逆に薄すぎると押しつけるバネが無いので、ガタが大きくなって最悪はロックが外れてしまう恐れがあります。いくつかのマウントに実際にはめ込んで厚みを決定しました。

実際に裏面を削って厚みを調査したマウント。販売品では決定した寸法で仕上げるので黒くなっています。

もう一つの点はバネです。アダプターによってボタンを押した時に硬いと感じるものはないでしょうか?それはバネの巻き数が少ないために少しのたわみ量で反発力が大きくなってしまうからです。安価なアダプターは一巻きのものも多いですが、二巻きのバネとすることでスムーズに着脱できる様にしました。

二巻きのステンレス製トーションバネ

マウントにロックするレバーは大量生産ではプレス金型で打ち出して研磨などでバリ取をしますが、生産数が少ないのでワイヤーカットで製作しました。

黄銅板をワイヤーカットしたレバー。販売品も同様の予定です。

これらの部品でくみ上げます。

組立前の部品です。こうして見ると簡素ですね。

完成です。販売品も同じ外観なる予定です。

レンズ側から見るとこんな感じ。

KISTAR85mmF1.4に装着

当然ヤシコンレンズにも装着できます。

問現在、生産数を調整中ですが、1万円を切れる様であれば販売をしたいと思っております。できるだけ早期に良い発表ができると思いますので、しばらくお待ちください。

尚、当製品のお問い合わせは下記にてお願いいたします。

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