
写真・文=澤村 徹
KISTAR 28mm F3.2 MはKLMマウントを採用している。M型レンジファインダー機で距離計連動する一方、マウントアダプター経由で大半のミラーレスカメラに装着可能だ。そこで今回は、旬のミラーレスカメラ、SIGMA BFとKISTAR 28mm F3.2 Mを組み合わせてみた。
理由はふたつ。ひとつ目はシルバーつながりだ。SIGMA BFは周知の通り、アルミ削り出しのユニボディだ。ここに同じくシルバーのKISTAR 28mm F3.2 Mを装着したらさぞかしかっこいいだろう。マウントアダプターのLIGHT LENS LAB M-L Macro(焦点工房で販売)を合わせ、全身フルシルバーにコーディネイトしてみた。
やる前からわかっていたことだが、KISTAR 28mm F3.2 Mがバツグンによく似合う。シルバー同士の好相性に加え、サイズ感もいい。ということは、KISTAR 40mm F2.4 MもSIGMA BFと似合うはず。KISTAR Mシリーズにとって、頼もしいミラーレスカメラが登場した。



ふたつ目の理由はカラーモード(仕上がりモード)だ。SIGMA BFにはモノクローム(MONO)とウォームゴールド(W.GLD)というカラーモードがある。これらの仕上がりが実にレトロで、KISTAR 28mm F3.2 Mの柔らかい写りをうまく引き出してくれるのだ。レンズの持ち味だけで勝負しろという意見もあると思うが、われわれがKISTARシリーズを使う理由は、あくまでもレトロな写りのためである。使えるものはすべて使って、自分にとって最良の写りを模索すべきだと思うのだ。






カラーモードをモノクロームに設定した作例は、ひと目見て中間調の豊かさに惹きつけられる。1枚目の空と海の境界が溶けたような写りは、開放で大きく滲む広角レンズの面目躍如だ。2枚目の番屋はまるで明治時代にタイムスリップしたような佇まいで、モノクロスナップの醍醐味を体現している。







SIGMA BFのウォームゴールドは、暖色寄りの穏やかなコントラストに仕上がる。暖色系の色調はノスタルジックに仕上げる際のお約束。ここにKISTAR 28mm F3.2 Mの開放の滲みが加わるのだ。それはもう見事なノスタルジックフォトである。こうやってレンズ描写に合わせて仕上がりモードを選ぶのも一興だろう。
KISTAR 28mm F3.2 M

開放はF3.2とやや暗めながら、大口径タイプのようにソフトな描写が持ち味です。絞るほどに中心から周辺にかけてシャープな領域が広がり、F11でほぼ全域にわたって結像します。KLMマウントを採用し、M型レンジファインダーカメラで0.7mまで距離計連動が可能。ライブビューであれば0.5mまで近接撮影できます。




