
写真・文=澤村 徹
2026年1月、ミラーレス用のKISTAR 28mm F3.2が登場した。マウントはKSEとKFXの2種類。KSEマウントはソニー製フルサイズミラーレス、KFXは富士フイルム製APS-Cミラーレスに装着可能だ。本稿ではKFXマウントのKISTAR 28mm F3.2をレポートする。注目ポイントはAPS-C機でどういう写りをするのか、この点に尽きる。
KISTAR 28mm F3.2は広角レンズだが、APS-C機だと35mm判換算42mm相当になる。40mmレンズに近い画角なので、標準とも広角とも言える通好みなフレーミングを楽しみたい。この点は作例とともに後ほどじっくり解説する。


KFXマウントのメリットは、ミラーレス機に直接KISTAR 28mm F3.2を装着できる点だ。マウントアダプターが不要なので、装着した姿が実にスマート。富士フイルムのミラーレスはどこかクラシカルな雰囲気があり、KISTAR 28mm F3.2の昭和テイストのデザインと相性がいい。たしかにKLMマウントのKISTAR 28mm F3.2のほうが鏡胴サイズは小さい。ただし、装着にはマウントアダプターが必要であり、それが見た目に影響する点は否めないだろう。ボディに直接装着できる、それだけで大きなアドバンテージなのだ。


KISTAR 28mm F3.2の特徴である開放の滲みはKFXマウント版でも健在だ。富士フイルムのAPS-C機だと35mm判換算42mm相当になるため、フルサイズとくらべて周辺部分がクロップされてしまう。ただ、KISTAR 28mm F3.2はそもそも周辺が暴れるレンズではない。APS-C機でも開放の滲みというKISTAR 28mm F3.2の特徴はしっかりと伝わってくる。特にハイライト域で滲みが強く、光源や白い被写体を写し込むと“らしさ”が増す。






富士フイルムXマウントの純正レンズに、現時点ではソフトフォーカスタイプはラインアップされていない。KFXマウントのKISTAR 28mm F3.2は、富士フイルムユーザーにとって貴重な選択肢となるはずだ。シャープさを誇るレンズは数あれど、滲みを誇るレンズは決して多くない。KISTAR 28mm F3.2はその滲みを楽しむためのレンズだ。富士フイルムユーザーにとって、新たな写真表現になってくれるだろう。
KISTAR 28mm F3.2
開放はF3.2とやや暗めながら、大口径レンズのようにソフトな描写が持ち味です。絞るほどに中心から周辺にかけてシャープな領域が広がり、F11でほぼ全域にわたって結像します。KSEマウントとKFXマウントを採用し、最新のミラーレスカメラに対応。0.2mまで近接撮影できます。




